肺炎・気管支炎について

肺炎・気管支炎は、肺や気管支に炎症を起こしてしまう病気です。日常的にもよくみられるのですが、高齢の方の場合、重篤化することもあり、肺炎は日本の死亡原因の常に上位に位置しています。
主な症状
肺炎・気管支炎の主な症状しては、咳や色の付いた痰、発熱、体のだるさ、食欲不振などがあります。下表のような症状があるときは、肺炎・気管支炎の可能性があるので、なるべく早い段階で医療機関を受診するようにしてください。
このような症状の方はお早めに受診ください
- 38℃以上の発熱が続いている
- 激しい咳が長引いている
- 色のついた痰が見られる
- 鼻水が止まらない
- 脈拍や呼吸が乱れている
- 呼吸時にゼーゼー・ヒューヒューという音がする
- 喉の辺りが痛い
- 胸が圧迫される感じがする
- 少し動いただけでも息が苦しい
- 胸部に痛みがある
など
※高齢の方の場合、発熱などの症状が見られないこともよくあります。
肺炎・気管支炎の原因
細菌やウイルスなどの病原微生物が原因となります。具体的には、肺炎球菌、インフルエンザウイルス、肺炎マイコプラズマ、などがあります。こうした病原微生物が体内に入り込んだとしても、健康で免疫力があれば、発症しなかったり、発症しても風邪症状で収まったりします。しかし、高齢の方や基礎疾患のある方、何らかの病気によって免疫力が落ちている方などは肺炎・気管支炎を発症しやすくなります。
主な診断・治療法
肺炎や気管支炎を診断するため、胸部レントゲン撮影を行います。また、より細かい原因菌を調べるため、痰や尿検査、採血検査などを追加することもあります。
こうした様々な検査によって肺炎などと診断されたときは、原因と思われる菌に応じて、抗菌薬を処方します。なお、気管支炎や軽症の肺炎であればクリニックで対応できますが、病気の程度によっては近隣の連携医療機関へご紹介させて頂くこともあります。なお、高齢の方や基礎疾患がある方の場合、肺炎などになるリスクを下げるため、日頃から予防していくことが重要になります。インフルエンザや肺炎球菌など、原因となる病原体に対する有効なワクチンがありますので、ぜひ、予防接種をすることをおすすめします。