咳・痰・息切れ

内科を受診するきっかけとして、最も頻度が高いものは「咳(せき)」だと言われています。風邪が原因で短期間で治るケースもありますが、原因によっては1ヶ月以上続くものもあります。長引く咳は仕事や睡眠の妨げとなり、日常生活に支障が生じます。とくに1ヶ月以上咳が続く場合には喘息などをはじめとする呼吸器の病気のみならず、胃酸の逆流や鼻水の流れ込みなど、呼吸器以外の病気が原因になっていることもあります。そのため、詳細な問診と適切な検査によって原因を詳しく調べる必要があります。下表のような症状があるときは、お早めに当院にご相談ください。
このような症状の方はお早めに受診ください
- 咳が続く
- 風邪症状がよくならない
- 息苦しさ
- 一度咳が出ると連続して出る
- 痰が絡む
- 呼吸をするとき、ゼーゼー・ヒューヒューという音が出る
- 睡眠中に苦しくて目覚める
- 軽い運動でもすぐに息苦しくなる
など
痰などの原因を調べます
痰は空気の通り道(気道)の粘膜から生じる分泌物で、吸い込んだ空気中の異物、細菌やウイルスなどを除去する働きがあります。風邪をひいたときは痰が出るようになりますが、通常は数日~10日程度で治まります。しかし、風邪をこじらせたり、肺炎を患ったりすると、痰が続いてしまい、息苦しい状態も続きます。こうした感染症以外にも、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を始めとする呼吸器の病気で痰がみられます。痰が長く続く場合、重大な病気が隠れていることがあります。そのようなときは原因を調べるために画像検査や採血、痰の検査などを行います。
息切れでお困りのときは
心臓の病気や貧血など、息切れの原因は様々ですが、呼吸器の病気も原因となります。呼吸器の病気の中でも、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、細菌などによる肺炎、間質性肺炎など原因は様々です。息切れでお困りの場合には、画像検査、採血、呼吸機能検査など行って原因を詳しく調べます。なお、呼吸器以外の病気が原因であれば、速やかに専門の医療機関をご紹介いたします。
長引く咳について
原因となる病気にかかってから3週間以内に治まる咳のことを「急性咳嗽(がいそう)」と呼びます。一般的な風邪の場合はこのケースが多いです。また、発症から3~8週間ほど咳の症状が続いている場合は「遷延性咳嗽」と呼ばれます。風邪やインフルエンザがこじれた場合、咳が長引いてしまい、遷延性咳嗽になることがあるので、なるべく早い段階で医療機関を受診することが大切です。
なお、咳が8週間以上続いているときは「慢性咳嗽」と呼ばれます。そのような場合は呼吸器に関連する疾患の中でも精密な検査を要する疾患が潜んでいる可能性があります。
咳でお困り・お悩みの方はいつでもお気軽に当院にご相談ください。当院では呼吸器疾患に関する症例を数多く扱ってきた院長が中心となり、胸部エックス線撮影、肺機能検査などを行い、治療につなげていきます。