高血圧について

高血圧とはその名の通りに血圧が高いまま維持されている状態です。血圧が高い状態を放置すると、圧力によって血管の壁にダメージが溜まってしまいます。その結果、血管が厚くなったり硬くなったりします(動脈硬化)。これによって心臓病や脳卒中や腎臓病を引き起こすこともあります。医療機関やご家庭などで繰り返し血圧を測定し、基準値よりも高い状態が続いているときは、高血圧と診断されます。なお、クリニックの血圧測定も重要ですが、ご自宅での血圧測定も大切です。とくに中高齢の方は、ご自宅で定期的に血圧を測定し、必要に応じて医療機関を受診するよう心がけてください。
高血圧の主な原因
- 塩分の摂り過ぎ
- カロリーの摂取オーバー
- お酒の飲みすぎ
- 精神的ストレス
- 運動不足
- 喫煙
- 自律神経の調節異常
など
主な治療法
高血圧の治療については、食事療法と運動療法が中心です。食事面では1日6g未満の減塩に努めてください。日本人の平均的な食事の場合、1日当たり7~12gの塩分を摂取しているので、なかなか達成が厳しい数値なのですが、塩以外の調味料を工夫するなどして、塩分摂取量を減らすようにします。
また、適度な運動を継続しながら身長に見合った体重を維持するといった生活習慣の改善も大切です。ジョギングやスイミングなどの有酸素運動を毎日続けることにより、高血圧状態の改善が見込めます。ただし、自己流で運動を行うと、かえって血圧を上げてしまうことがあります。運動を行う前に、まずは医療機関を受診し、患者さまに合った運動内容を検討してもらうようにしてください。
なお、食事療法や運動療法だけでは血圧が十分に下がらないときは、薬物療法を行います。担当医から患者さまに合ったお薬を処方いたしますので、指示通りにきちんと服用してください。